第113章 ドッキリは心臓に悪い
廊下を歩いていると目当ての人物が目の前に現れた
「次郎ちゃん!飲もうぜ!」
酔いが回った私は非常にテンションがおかしい
「主!それアタシにくれるのかい?」
「一緒に飲むの!」
「あるじ、飲みすぎないで」
後ろから鳴狐が追いかけてきたらしい
そして次郎ちゃん!と呼んだことにツッコんではくれなかった
「鳴狐も飲むかい?飲むなら人数多い方がいいし…あ、そうだ主と鳴狐はそこの部屋で待っててね、とっておきのメンツ揃えてくるから!」
そう言いされるがまま次郎さんは私と鳴狐を部屋に入れ、どこかへ行ってしまった
しばらくして戻ってきたら日本号さん、まんばちゃん、宗三さん、鯰尾くん、長義、明石さんが部屋に来た
「さて、とりあえず暇そうなの集めてきたから飲むよ!」
その言葉と共に次郎さんに一気させられたしまずメンツもおかしい、共通点のきの字もないぞ………
などという心の叫びは届かず頭がフワフワしてまんばちゃんにだる絡みを始めた
「まんばちゃん、布」
「布は無理だ」
「やだ、布に入る」
「主!やめろ!」
布の裾から潜り込み彼の背中に密着した
当の山姥切は顔を真っ赤にさせて膝に顔をうずめる
佳奈の奇行はそれだけに収まらず、腰に抱きついていた
「山姥切さんのこの様子を堀川くんとか山伏さんが見たら面白いことになりそうですね!俺呼んできます!!」
親指を立てた鯰尾が山姥切の待てという制止を聞かずに部屋を飛び出し、宗三は最近政府から支給されたスマホに動画を残していた
「国広!!!お前だけ主を独り占めなんて!!!」
長義の悲痛な叫びが聞こえたがその直後
「主はん、自分もいいですか?」
その声とともに私の背中にのしかかってきた明石さん
少しドキッとしたけどまんばちゃんの腰から手を離して明石さんへと体を向ける
そしてそのまま彼に抱きついた
「主はん積極的やなぁ」
「おい、俺の布に潜り込んで何をしている。2人とも出ろ」
山姥切の声は無視され、堀川と山伏も来て見事に写真に収められていた