第109章 突撃本丸訪問
「ちなみに、選んだ男の人ってどういう人なの?」
突拍子もなく聞かれ、えっと言ってしまった
光忠がそんなこと気になるとは思ってもみない
「…私が元いた世界で好きだった芸能人に似てる人かな。でもお見合いなんてしたくなかったからどうでもいいんだけど」
「そっか」
そういう彼はどことなく私から目線をそらす
目線の先には何も無い
すると襖の外から声がかかる
「主、ちょっといい?」
声からして清光くんだろう
光忠も居るけど大丈夫?と声をかけると三日月じゃないなら大丈夫と言われ部屋に招き入れた
清光くんとまんばちゃんが入ってきた
「あのさ、政府からこれが届いてて見てほしい」
「一応俺と加州と長谷部と確認して大丈夫だったものだが」
まんばちゃんが言葉をつまらせ、心配すると俺はもうこれを見たくないと言うではないか
清光くんもよく見ると目を腫らしていた
それを受け取って、2人は出ていき光忠と渡されたものを開いた
中にはDVDが入っていてとりあえず見てみることにした
画面には
この物語は実際に起きた事実を元に作られたフィクションです
とテロップが浮び上がる
映像が進み、これは前に政府から送られてきたDVD鑑賞会をした時の刀剣たちの芝居のシリーズだとわかった
時間を遡りすぎて糸のように時間軸が絡まり、解こうにも解けない結び目この物語で言われる結の目ができてしまった
そして出演している三日月宗近が主役で彼は何度も同じ時間を繰り返しているということが分かった
物語が進んでいき、光忠が切られたシーンを見て震える
「主、大丈夫、僕であるけど僕じゃないしこれ芝居だから安心して」
私に気づいて隣で見ている彼に宥められるが、衝撃すぎて涙出てきた
何これしんどい