第107章 過去最短
写真、名前、プロフィールが書かれたファイルはたくさんの人が載っている
これは俗に言う男本というものでは?と思い始める
シャンパン入りました〜という場所で見るものと同様な気がしてきた行ったことないけど
とりあえずタイプを見つけないといけないのか……って違う、光忠がいる
私には燭台切光忠というスパダリがいる
無理だ
とりあえずこんのすけを呼んだ
「こんのすけ、私、燭台切光忠のことが好き。だから見合いは無しで!」
"何を言っておられるのですか?彼は刀であり付喪神なんですよ。まずは恋愛対象を人間にしてください……と言いたいところですが、食事するだけでいいです。お願いします!高級なタダ飯が食べられます!"
「高級なタダ飯!?わかった、高級なタダ飯食べる相手選べばいいんだよね!?」
"はい!ですからお見合い頑張ってください!"
タダ飯に釣られた
この会話が乱と安定に聞かれてるとは思わなかった
男本ならぬプロフィール帳を見終わって、田中翔太さんという隣の国の審神者さんのIDを打ち込み部屋から出た
すると光忠が歩いてきた
「ねぇ!お見合いって本当?」
「えっ」
「お見合いするってこんのすけくんと話してるの乱くんと大和守くんが聞いたって言ってたんだ…」
「………うん」
本当のことだから正直に頷く
「…ごめんね、昨日は付き合おうなんて言ってしまって。君、優しいから承諾してくれてたの僕は嬉しくて分からなかった……ごめんね。やっぱり付き合うとかやめようか」
それだけ言って立ち去る光忠の背を追いかけることが出来なかった
まさかそう言われるとは思わなかった
もしかしてフラれた?え?うそ嘘、まて、一日で終わりとか過去最短、無理だ
視界から消えた光忠を走って追いかける