第104章 いざ山へ
「こ、ここの主は、二重人格かな」
「そんなわけあるかよ、お前ら反省して夜までに主に謝っておけよ?山姥切長義は、山姥切国広から本丸の案内と決まりを聞いておけ」
止めに入った加州達の騒ぎを聞き付け、ほとんどの刀剣が集まっている中で和泉守が長義の言葉に答える
山姥切の2人はどんよりとした空気に包まれた
「主が刀解って言ったよね?」
「うん、言ってた」
「主、相当キレてるじゃん」
安定と清光は青ざめた表情で事の発端の二人を見た
「俺のせいだ。主から刀解なんて言葉を言わせてしまった、俺が……」
山姥切国広は深く布をかぶり床にうつ伏せになった
「……にせ……山姥切、国広…刀解って」
「俺のせいだ、俺が写しだから、主にあんなことを……」
「山姥切長義、話がある」
会話が成立していない山姥切に見かねた小狐丸が山姥切長義を連れて、山姥切国広も無理矢理、石切丸に連れられ鍛錬場を後にした
新しく来た刀剣男士に対してというより、神様に対してなんて罰当たりなことをしてしまったんだろうか
ブチ切れちゃったし、これからどうしよう
後の祭りすぎて怖いな
突然の自己嫌悪に陥り、部屋に篭もる
テーブルの上に書き置きをして、離れに少し荷物を運んだ
今日はもう離れで過ごそうと思った