第101章 失言と失態
「明日って早くね?」
私の漏れた声にまんばちゃんと江雪さんは頷く
「俺は嫌な予感がする。あの監査官は俺の本歌の気がする。俺に対する振る舞いが最初違った……」
「気の所為だよ!大丈夫!まんばちゃん勇気持って!まんばちゃんならできる!」
「山姥切さん、貴方なら例え本歌さんでも上手くやっていけます」
「主に江雪はどこからその変な自信が湧いてくるんだ」
「よし!とりあえず焼肉食べて精をつけよう!そうと決まればまだ夕飯作る前だろうから言いに行こう!」
私たち3人は客間を出て今日の厨当番の長である蜻蛉切さんに会いに向かった
「蜻蛉さーん!!今日の夜ご飯焼肉がいいなー!!!!」
「焼肉以外認めない」
「私も焼肉がいいです」
「主…山姥切殿に江雪殿まで……残念ですが今日はもうカレーです」
「なんで」
「もう既に決まっています」
有無を言わせない蜻蛉切さんの眼差しに負けて、私はまんばちゃんの後ろに回り込み布に潜り込んだ
「主、俺を盾にするな」
「だって、文句言ったら槍で突き刺すみたいな目してるもん」
「戦いは…嫌いです」
「主に刃向かうなど言語道断ですが、今日はもうカレーです。下ごしらえも終わってますし」
そんなことを言われてしまってはもう焼肉は無理だ
私たちは諦めて撤収した