第94章 甘えることも大切
翌朝、目覚めて布団に座って自分の手を見ると、見慣れたいつもの手だった
やった!戻ってる!!
嬉しくて浮かれていると襖が開かれ、私はその方に目を向けると目を見開き、顔を紅潮させた光忠がいるではないか
「服着て!!!!」
その言葉と共にピシャンと襖が勢いよく閉まった
服着て?
その言葉に体を見ると全裸だった
見事なまでに全裸だ
布団の隅にそれまで着ていた服の布が散らばっている
必死に箪笥から服を出して朝の支度をした
それから広間に行って、みんなに戻ったことを報告すると喜びつつどこか寂しそうな刀剣がいた
「まだぬしさまを抱っこしていなかったのに………」
「私も抱っこしたかったな」
小狐丸と石切丸がボソッと呟いていた
どんな顔をしていいか分からなくて、戸惑った
「何はともあれ、戻ったことは良いことだ。小狐丸、石切丸、あまり主を困らせるでない」
宗近がフォローしてくれた
ありがとうと言って自分の席について朝ごはんをとった
それから出陣と遠征の部隊を編成して、近くにいた蜂須賀さんにみんなに伝えてくれるようにたのんで、政府から溜まりに溜まった書類を片付け始めた