第92章 相談室
しばらくして、膝丸はまんばちゃんを連れてきた
「膝丸、何故俺がここへ連れてこられなければならないんだ」
「主と話があるからな」
まんばちゃんが私を見た瞬間、布をぐっと深く被る
「山姥切さん、ほら座って」
石切丸の声に逃れられないとわかったのか山姥切は座った
「まぁ、茶でも飲め」
鶯丸はお茶を入れて山姥切に差し出すと一気飲みしてテーブルに湯呑みを置く
「俺は、どうしようもない刀だ。写しなのに、主が困ることを分かっているのに」
膝丸くんよ、なぜ相談なのに本人を連れてきた……
私は相談したいだけであって本人連れてくるって何事!?
私が内心動揺してるのも知らずに男共は話し込んでいた
そして何を思ったか一期一振が1度部屋を出て戻ってくると光忠を連れてきていた
そして鶯丸がお茶を光忠に出すと光忠も一気飲みした
一気飲み流行ってるの!?なに、私置いてかれてる
話が全く入ってこない
というか男だけで何故か固まり始めたし、私はどうしたらいいのこれ
光忠が呼ばれたのは状況を把握させるためって聞こえてきたけどそれ以外の会話が小声過ぎて聞き取れない
「主は、山姥切殿のことはどう思っているんですか?」
一期一振に話を振られた
「えっと、まんばちゃんは……初めて私が選んだ刀で、なんでも頼れる綺麗なお兄さん、みたいな?」
「山姥切殿、だそうです」
「き、綺麗とか言うな!だが、写しでも主が兄と思ってくれているなら、初期刀として兄として接していくとする」
「ご、ごめん、本当にごめんなさい…」
「主、思ったんだけど謝りすぎじゃない?僕達、刀だし主に仕えてるんだから、謝らなくていいんだよ」
「燭台切の言う通りだ。俺達は主従だ。なぁ山姥切」
「あぁ、燭台切や膝丸の言うとおりだな。俺もあの時は少しおかしかった…もうこの話はやめにしないか」
山姥切の言葉で相談会はお開きになった