第90章 ぶつかる目
「なぁ、主は俺たちの事どこまで知ってるんだ?」
同田貫さんが不意に聞いてきた
「………ごめんなさい、まだ思い出せてなくて…」
「あっ悪ぃそういう事じゃなくて、どこまで聞いたんだってことだ…言葉が足りなかった」
「……全て聞きました。私がここへ来てからのこと全てを」
「そうか………まぁ何があろうと主のことは俺が守るからよ」
「…ありがとうございます」
同田貫さんがそう言うと今度は和泉守さんと歌仙さんが来た
「主、少しいいか?」
「無作法者と思わないでくれ」
いきなり2人から腕を掴まれて、襖で仕切られている隣の部屋へと連れていかれる
部屋にいた刀剣達は頑張れよと声をかけてきて、何を頑張ればいいのか全くわからなかった
隣の部屋には燭台切さんが座っていた
私は少し及び腰になってしまう
「……和泉守くん、歌仙くん、やっぱり無理だよ。僕のこと怖がってる」
「怖がらせる原因作ったのはあんただろ」
「主、姿勢を正してくれ」
「は、はいっ」
歌仙さんに叱咤されて震える声で返事する
和泉守さんに引っ張られて燭台切さんの目の前に座った
襖が閉められて私は俯くことしか出来なかった