第89章 逸らした目
あれから目が覚めることなく朝を迎える
支度をして廊下を出ると青江さんがちょうど来た
「おや、もうお目覚めかな。今日は僕と数珠丸さんと新撰組の刀達と一部の打刀と脇差全員の大人数でご飯になっているんだ。本当は僕と一緒に2人だけでがよかったんだけどね……なんて、行こうか」
青江さんに連れられて広間に向かう
「おはよう!主!」
清光さんが真っ先に来て私の手を握る
そしてそのまま席に連れていかれた
「主は俺の隣ね!俺がじゃんけんで勝ったんだ」
「そ、そうなんですか」
「あとご飯食べた後、このメンバーで主と過ごすから、よろしくね」
「わかりました」
加州さんに立て続けに言われて、私は受け答えることしか出来なかった
「主さん、体調は平気?」
輪になって座って前に座ってた堀川さんが聞いてきた
「大丈夫です」
「なら良かった!兼さんもすごく心配してたから」
「国広!それは余計だろ」
「和泉守、本当のことを言ったらどうだい?之定として本心を語らずとは恥ずかしい」
「歌仙まで余計だ!」
和泉守さんと歌仙さんのやり取りがなんか面白くて笑っていると数珠丸さんと目が合って微笑まれた
「貴方はやはり笑顔が似合いますね。貴方の笑顔を見ていると安心します」
数珠丸さんが私を見ながらそう言い放つと皆が数珠丸さんを見て目を見開いていた
「たしかに数珠丸の言う通りじゃ!おんしは笑顔が1番ぜよ」
「そ、そうですか?」
「ああ、主は笑顔が似合うのは本当だよ」
蜂須賀さんにまでそう言われてなんだか照れる
「照れる主、可愛い」
「主の照れるところ初めて見たかも」
大和守さんと鯰尾さんに言われて顔が余計に熱くなった