第89章 逸らした目
三日月さんに部屋に連れていかれて、支度をするまで外で待つと言われ支度せざるをえなくなった
少しして部屋を出ると三日月さんが私を待っていて広間に連れていかれた
襖が開けられ、三日月さんに続いて中に入ると蛍丸さんと愛染さんが目の前に来て私の腕をもって席に案内した
「主!今日こそは俺たちとだからな!」
「楽しみにしてたんだよ。主とご飯食べるの」
「………ごめんなさい」
「謝らなくていいんだよ。俺達も皆も主のこと好きだよ。そうじゃなきゃ主の事探さないし、こうやってご飯食べないよ」
蛍丸がそう言うと、佳奈は目を見開いた
「蛍丸の言う通りだぜ!だから主は何も心配することは無いんだよ」
「ありがとう、ございます……」
2人に言われて少し安心する
「主は心配し過ぎなんだよ。もっとリラックスな!」
「そうだよ。困ったりしたらすぐ俺達のところに来てね」
そういう2人がとても有難い
それから2人の面白い話とか思い出話をしてくれてすごく楽しかった
ご飯を食べ終わって2人が部屋に送ってくれた
しばらくして外から鶴丸さんの声がした
「主、入ってもいいか?」
「どうぞ」
そう言うと鶴丸さんと大倶利伽羅さんが入ってきた
「いきなりすまんな」
「大丈夫、です」
そう言って向かい合わせに座った
「単刀直入に聞く。光坊……燭台切光忠のことをどう思ってる?」
鶴丸さんのその言葉にドクリと心臓が脈を打つ