第84章 馬糞は嫌いな奴に投げるのはいけない
目を覚ましたのは翌朝だった
泣きすぎて頭が痛い
しばらく布団に入ってぼーっとしてると誰かが入ってきた
「……起きてたのかい?ごめんね、私はてっきり寝ていると思っていたんだ。準備ができるまで、外で待たせてもらうよ」
そんなこと言われちゃ支度せざるをえなくなった
身支度を終えて廊下に出ると声をかけてくれた人がいた
「では行こうか。今日の朝ごはんは、私達三条と源氏の兄弟と食べよう」
石なんとかさんだった気がする人に連れられて広間に向う
広間に入ると皆からおはようと声をかけられた
それに応えて席に座る
「おはようございます!あるじさま!」
「おはようございます」
「きょうはぼくたちとたべるんですよね!ぼくすごくうれしいです。あ、ぼくは今剣です」
今剣さんがそう言ってくれて私は嬉しかった
「主、記憶は戻った?」
「っまだ、です」
「そっかぁ、まぁ焦らなくていいよ。僕は髭切。こっちはえっと弟の……」
「膝丸だ。兄者とは兄弟だ。こうやって兄者は俺の名前を忘れる。主は気にしないでくれ」
気にするなと言われたけど気にするでしょ
弟の名前忘れるお兄ちゃんなんてやばいと思う
「俺は岩融だ、今日我らと共に朝を過ごしてくれて感謝する」
「私も岩融殿に同意です。ぬしさまと一緒にいれて幸せにございます。小狐丸と言います」
大柄の岩融さんとモフモフそうな髪の小狐丸さんがそう言って私ははにかんだ