第81章 困った時はポジティブに
「髭切くーん!もっと飲もうよ〜」
「いやいや、僕は飲みすぎると記憶を無くしちゃうからね。程々にしておくよ」
「なんだぁつれないなぁ……膝丸くんは?」
「俺か………源氏の名にかけて兄者の代わりに引き受けようではないか」
「次郎太刀、いい加減にしなさい。和泉守殿と蜂須賀殿と陸奥守殿とへし切長谷部殿を潰して今度は新参の膝丸殿を潰すおつもりですか」
「アタシは潰してなんかないよぉ、弱いのが悪いのさ!」
そういう次郎太刀の両サイドには酒に溺れて眠っている和泉守と蜂須賀と陸奥守と長谷部の姿があった
「まったく、雅じゃない!起きろ!和泉守兼定!兼定の名が廃る!兼定とてこんなに下戸なんて、まったく」
顔を赤らめて目が据わった歌仙が和泉守の胸ぐらを掴んでいる
「歌仙、その辺にしときなよ、和泉守が死ぬって」
「加州、君も同じ目に合いたいのかい?」
「いや、そうは言ってないんだけどな……鶯丸助けてよ」
「ん?俺?そうだなぁ、他人のことなんて気にするなと言って回りたいな」
「だめだ、鶯丸に助けを求めた俺がダメだったよ………宗三、歌仙連れてって」
「僕ですか?僕は江雪兄様と小夜と和睦空間で飲んでいるので無理です」
和睦空間というパワーワードを言い放った宗三に皆目を見開いていた