第81章 困った時はポジティブに
人数が多い分、本丸の修復も思ったより時間がかからず一日で終わった
そして夕餉の時間になり、みんな広間に集まった
「燭台切、大丈夫か」
「ん?なにがだい?山姥切くん」
「主のこと」
「…大丈夫なわけない。また主を失うのかって思ったら、怖かった……でもね僕は信じてるから……それに、僕がしっかりしてないと、短刀くん達、不安になっちゃうでしょ」
「……そうか………俺に話せることがあったら言ってくれ。いつでも聞く」
「ありがとう」
それから各々少しでも明るくしようと、宴会みたいな感じにして、飲み比べをしたり、ワイワイ過ごすようにした
「厚!お前も飲め!!ンな暗い顔してたら、楽しくねーだろ?祭りってぇのは!楽しむもんって愛染が言ってたぜ!」
太鼓鐘がほろ酔いで厚にだる絡みをしている
「そうだぞ!太鼓鐘の言う通りだ!今日はハメ外して酒に溺れるんだ!祭りってぇのは派手に楽しむ!それが一番だ!」
「そうですよお!ふたりのいうとおりです!厚、きょうはのんでのんでたのしみましょう、あるじさまがかえってきたときにかなしまないように」
ほろ酔いの愛染も今剣もきて凄く賑やかになっていた
「弟を見てくれてありがとうございます。伊達と来派と三条の方には感謝しかありません……」
「一期一振、そんな泣きながら言うのはなしだ、弟を見習え弟を」
「鶴丸殿………ぐすっ、私は、弟を励ますことが出来ない兄です。ダメな兄なんです。どうしたら鶴丸殿のようになれるんですかぁ」
「一期一振さん、一升瓶を私たちにくれないかな?それにあの励まし方はどうかと思うけど」
一升瓶を抱きながら泣いてる一期一振に石切丸が声をかける
「これは私のです!鶴丸殿にお酌をして、鶴丸殿のようになれるように私も努力せねばならんのです」
「石切丸、今の一期一振に何を言っても無駄だ。飲みすぎて泣き上戸と絡み酒になっている。厨に確か新しいのがあったはずだ。俺がここは引き受ける、石切丸達は平和に飲んでいてくれ」
一期一振のターゲットになった鶴丸国永は苦笑いをしながらそう言った