第81章 困った時はポジティブに
「厚、主は大丈夫だよ。そんなに気を病まないで」
「いち兄、オレ、オレっ……大将の自害に使われるなら折れた方がよかったっ」
「厚っ!それは言ってはいけない。主は私達を守ると言っていたんだ、それにまだ死んでいないから、そんなことを言ってはいけないっ。主を信じよう、厚」
「いち兄、っうぅ、いち兄、オレ、グスッ、オレっ」
声を上げて泣く厚に一期一振はそっと抱きしめている
「俺がついていれば良かった。主のことをもっとよく見ていれば………写しはなにをやっても、ダメなんだ…」
「兄弟……大丈夫だよ、主さんは生きてる。兄弟まで暗くならないでよ」
「そうであるぞ。皆もそう暗くなるな!主はまだ亡くなってなどいない!主が帰ってきた時に心配してしまうぞ!!」
山伏の言葉に他の刀剣達は少し明るく振る舞うように心に決めた
「山伏殿の言う通りですぞ!この鳴狐も山伏殿と同じ意見であります!」
「鳴狐殿!そう言ってくれるとありがたい!皆の者、まずは本丸の修復からしようではないか!」
「そうだな、よし、いっちょやるかぁ!」
同田貫はそう言って立ち上がり、山伏も鳴狐も立ち上がる
そして全刀剣で本丸の修復をした