第9章 花札とこいこいと
「花月見、赤短、青短、猪鹿蝶、五光、僕の勝ちだね」
「……参りました」
強え……花札強すぎだろ光忠
なに?神だからか?こんなに役揃うのって神だからなのか?
「さて、僕のいうことを聞いてもらおうか……じゃあまずは君が10歳の頃までの話をしてよ」
「え、そんなことでいいの?」
「うん、事細かに教えて欲しいんだ。君を知りたい」
君を知りたいなんて生まれて初めて言われた言葉に動揺する。
「ちなみに皆を広間に呼ぶからそこでね」
私を広間へ連れて、襖を開けるとこの本丸にいる全刀剣男士が姿を現したではないか。
「待たせたね!結局僕が勝ったから主を連れてきたよ」
「遅かったじゃないか。半どんのはずじゃなかったのかい?」
「半どんにしようとしたけどなかなか主も強くて最後までやっちゃったよ」
にっかり青江と光忠がそんな会話をしていた。
広間の前で立ち尽くしている私を、蛍丸と愛染くんと乱くんと小夜くんが腕をつかんできた。そして、私を引っ張って広間の中央に座るように促す。