第78章 ぶつけ合いは必要
それから夜になり、広間で夕飯を食べた
私はいつもの席じゃなくて隅っこに座る
近くに鶯丸がいて、彼はそんな私を見ると近くに来た
「主、今日はいつものところじゃないんだな」
「う、うん、なんとなく、ここが良かったから」
「そうか。新しい茶があるんだが、一緒に飲んでくれるか?」
そう言いつつも鶯丸は既にお茶を用意していて差し出してきた
「ありがとう」
有難く受け取って飲んだ
「…おいしい」
「そうだろう。主と一緒に飲みたくて、この前の遠征の帰りに買ってしまったんだ」
そう言って柔らかく微笑む鶯丸はとても綺麗だ
「鶯丸、ありがとう。本当に」
「あぁ、どうってことない」
そんなやり取りをして、その日の夕飯は鶯丸と食べ、夕飯から数時間経つと、まんばちゃんに呼ばれてとどこに行くの?と聞いても無言のままある部屋に連れていかれた
襖を開けてまんばちゃんが中に入って続けて入ると、丸テーブルを囲むように、光忠と兼さんと髭切さんと蜻蛉切さんがいた
蜻蛉切さんの隣が空いていてまんばちゃんに促されてそこに座り、逆隣にまんばちゃんが座る
「さて、まずは燭台切、主との逢瀬で何があった。何故主を拒んだ。正直に言え」
まんばちゃんが突拍子もなくぶっこんできた
私はいたたまれなくなって下を向く
「……本当のことを話すよ………僕は主のことが好きだ。だけど、主は人の子。寿命がある。それに僕は付喪神。この戦いが終わったら僕達はいなくなる。いつかくる別れが嫌だから、拒んだんだ」
「主はそれで良かったのか?」
まんばちゃんは私に質問をぶつけてきた
「主、正直に自分と山姥切に話したように正直に言ってください」
蜻蛉切さんに言われ、正直に言わないと、自分の気持ちを伝えなきゃいけない
そう思って口を開いた