第75章 普段怒らない人を怒らせてはいけない
「おや、楽しそうなことをしているね」
髭切が佳奈に近づいて行く
余計なことを言ったら殺られるぞ!という周りの声がするも髭切には届いていない
「あ!髭切さん、お酌しますよ!」
「ありがとう。少し場所を移動しからにしようか。それにしても主は女の子なのに力が凄いね。でも、無理はいけないよ?体が疲れてしまうからね。ほらおいで、般若から鬼になってしまう前に僕と飲もうか」
「はい」
酔いが回り始めて、髭切がとびきりの笑顔で言った言葉にあまり理解してないまま、返事をすると佳奈は髭切に連れられて、部屋の真ん中の方にある席へと移動した
佳奈にやられた4人は部屋の片隅で縮こまって飲み始めた
「和泉守くん陸奥守くんは、なんであんなことしてたの?」
「こいつがオレの楽しみにしていた数量限定のプリンを食ったんだよ」
「それでアタシたちにも被害をくらったってわけね。でも和泉守も陸奥守の数量限定のレトルトカレー食べてたよね?お互い様じゃない!」
「こがーに事をおっこうにするつもりは無かったがやき……次郎太刀それは本当か!?」
「アタシみちゃったわよ」
「はいはい、もう終わり!!これもうお互い様だよ。埒もあかないし、まぁとりあえず手入れ部屋行ってから、今日は仲直りして飲み直そう」
そんなやり取りをしていることを露知らず、佳奈は髭切と飲み比べをしていた