第72章 不意打ちと仕返し
それから数時間後に目が覚めた
隣を見ると光忠は居なくてトイレにでも行ったのかなと思い、もぞもぞと布団の中で動いているとドアが開いた
「あ、起きた?」
「光忠、おはよ」
「うん、おはよう」
「どこ行ってたの?」
「ご飯買いに行ってたんだ。あとね服も買ってきたよ。佳奈に似合うかなって思って僕好みの物になっちゃったけど」
光忠好みの服だと!?
しんど、しんどい喜んで着させていただきますとも
「お風呂も入れといたから、僕も汗かいちゃったし一緒に入ろっか」
私の言葉を聞かないまま光忠は私を抱き上げてバスルームに連れていかれる
お風呂にあった鏡を見ると薄ら光忠の目の色が残っていた
体を洗って中に出された液を洗い流し湯船に光忠と向かい合わせに浸かった
「私嬉しかった。こうして一緒に過ごせて。初めて好きになった人とこうしてできて、すごくすごく嬉しかった……」
「僕もだよ」
目を細めながら私の頭を撫でた
軽く唇が私の唇に触れて離れた