第57章 やり直す
お守りを作り終えた達成感から疲れが出てきてまた布団に潜り込んだ
温熱湿布のお陰で寒さは感じない
布団の中で丸まっていると、ウトウトしてきて目をつぶった
何時間か経ってふと目が覚めるともう周りは真っ暗だ
起き上がって立ちあがろうとしたら、痛み止めが切れたのか腰が痛すぎてうつ伏せに倒れた
なにこの腰の痛さ
痛すぎて死ぬしぎっくり腰レベル??
ぎっくり腰になったことないからわかんないけど、とりあえず立てないほど痛いとか完全に終わったよこれ
激痛の走る腰と格闘していると襖が開いた
「主、俺です。入りますね。夕餉の………なにをしているんですか!主、横になっていてください!」
長谷部が入ってきて私の姿を見るやいなやお盆を置いて近づいてきた
「無理に動くなんて言語道断です。貴方はどうしてそんなに無茶をするのですか……」
長谷部はそう言いながら起して支えて座らせてくれた
「ごめんなさい。立てるかなって思って立とうとしたら腰痛すぎて無理だった。無茶はしてないけど」
「それを無茶と言うのです。いいですか、貴方に無理強いをしないと他の奴らと決めました。その貴方が無理をするとはどういう事ですか」
「ごめんなさい」
「わかればいいんです。俺は貴方というお人が好きなんですから。ここに夕餉を置いておくので、では」
「まって」
出ていこうとする長谷部に私は声をかける
「なんですか?」
「えっと、ありがとう…」
「主言いたいことがあるならハッキリと申してください。俺でよければ聞きますよ」
長谷部は開きかけた襖を閉めて戻ってきて私の隣に座る