第51章 覚醒
「大将が戻って来てくれて良かった。これからも俺たちの大将でいてくれ」
薬研に言われてはいと返事をする
それから宗近が起きたばかりでいろいろあって疲労がたまるのは良くないということで、皆は部屋から出て行った
ただ鶴丸は残り私の隣へ来て座って手を取った
「佳奈、すまなかった、許せとは言わない……君は顕現している刀剣の刀解、破壊を嫌うと聞いた。俺はどうしたらいい」
「鶴丸さん、私ね、貴方が来てくれて、本当に嬉しかったの。だから、鶴丸さんはここにいて欲しいし、私を落とし穴に落とした罰として、明日から早速新しく来た刀剣達との出陣をお願いしようと思うの」
「……そんなことでいいのか?」
「うん、それに、外の世界は驚きでいっぱいだから、色々見てきてほしいの。鶴丸さんも、皆にも、ゆっくりと外の世界を知ってほしい」
「あ、ああ!何でもする!」
鶴丸は勢いよく私の手を握って、自分の顔の前に持ってきて泣き始めた
「佳奈、ありがとう。こんな俺でも、見捨てないでくれて」
「ううん、鶴丸さんは大事な仲間だから、ありがとう」
鶴丸の涙に佳奈も誘われてお互い泣いた