第51章 覚醒
「私、どのくらい眠ってたの?」
「1週間と一日だよ」
光忠の言葉に私は目をぱちくりさせた
1週間一日!?!?
は?えっ、マジで言ってんの!?
やばくね仕事溜まってるやつだし
そんなに寝てたなんて普通にやばい
「主よ、顔に思っていることが出ているぞ。なに、案ずることは無い。薬研が政府にも連絡しておいた。お主が眠っている間の仕事は俺達がやっておいた」
宗近の言葉に固まる
「えっと、迷惑かけて本当にごめんなさい。こんな主で、使えない奴だって思ってるよね」
「君はなんでそうやって物事を悲観的に捉えるんだい?」
にっかりに続き小狐丸が口を開いた
「にっかり殿の言う通り、誰も使えないなんて1度も言ったことがないですよ。ぬしさまのことを悪く言う輩はここには居ない。居たとしたらこの小狐丸が許しません」
「みんな主のことが好きなんだ。だから、謝るんじゃなくて、ありがとうの方が嬉しいよ」
石切丸に言われ、私は胸の奥が熱くなるのを感じた
「…ありが、とう。みんな、ありがと、私、怖かった、起きたら皆、軽蔑、するんじゃないかって」
消え入りそうな声で言った佳奈に、近くにいた短刀は抱きついて泣いていた