第5章 爆弾投下
「顔を上げてくださいといいましたよね?なぜ上げないのですか?」
「……宗三さん」
目の前には、宗三左文字の顔があって彼に起こされたことが伺える。
「ごめんなさい、全部わたしのせいで…」
「そういえば主、鯰尾に対して謝罪はありがたいのですが、中傷でこの前大阪城攻め入りましたよね?私を部隊長にして、何度か重傷になりましたけど」
「あーそういえば、アタシも何回か重傷にもなったし兄貴も石切丸も重傷にしたっけねぇ」
「………ごめんなさい、ほんっとに、ごめんなさい、あの、大阪城の件は本気で謝ります。大太刀さんと太刀さんには本気で感謝してるし本気で謝ります。申し訳ございませんでした!!!」
もうジャンピング土下座並の勢いで頭を畳に打ち付ける。
そうだよ、大阪城のときやらかしまくってたんだ。重傷にならなきゃ帰城しないし中傷なら、ボス戦行くまで行軍させてたし、ブラック本丸そのものだったよ大阪城は……ってこれ正当化しちゃだめだ。ゲームだからって何も考えないでやってた。
今日初めて重傷で帰ってきた鯰尾くんを見て、普段ゲームやってる時だったら手入れ部屋にすぐ入れて、また部隊結成して出陣なり遠征に出したりしてたけど、今日のあれは私の目の前で起こって現実味溢れていた。
彼らは本当に私の目の前に存在して人の身を得て生きてることを再確認する。
そして意外とドSな一期さんが怖い。宗三さんは力強すぎて見た目に惑わされちゃダメだ。次郎さんも何気酷いけど一番酷いのは私だ。