第46章 加減
やばい苦しい
身動き取れないしこのままじゃ窒息死確定じゃん
力入れてもびくともしないし詰んだ
一方地上では姿が見えなくなった佳奈を心配する短刀達と、遠征帰りで状況を掴めない者で溢れかえっていた
そして主が見えなくなったと騒ぎが起きて本丸中に駆け巡った
「主、本当にすまない。こんなことになるはずじゃなかったんだ、生きててくれ」
鶴丸は先陣を切って土を掘り進めていた
穴は三人ほど入れるスペースがあり、鶴丸の他に山姥切、堀川が入っていた
「また俺は主を失くすのか……あぁ、主、貴女が死んだら、俺は、俺は、どう生きていけば良いのですか…」
「長谷部くん、落ち着いて。主が死ぬなんて言わないで。短刀君たちもいるんだから、主は死なない、信じよう」
「主様、死んでしまうんですか?」
「五虎退、大丈夫だ。必ず生きてるから。とりあえず俺はいろいろ準備してくる。旦那方、主が救出されたら俺の部屋に運んでくれ。これでも一応医療の知識はあるんでな。五虎退、厚、来てくれ」
薬研は二人を連れその場を離れた