第42章 歓迎と戸惑い
厠を出て若干重い脚を動かして、広間の近くの縁側へ腰をかけた
広間からはワイワイと楽しそうな声が聞こえてくる
コップに入った水を横に起きタオルを目に当て床に寝転んだ
ここに来てからいろんな事があったなぁなんて思ってると
走馬灯のようにここに来る前の記憶からここに来てからの記憶、たくさんの記憶が頭の中で目まぐるしく流れた
嫌だったことも嬉しかったことも何もかも全部流れてきた
「おい、大丈夫か?」
新たな声にタオルを外して起き上がって見ると伽羅ちゃんがいた
「大丈夫」
「泣いていたのか?」
伽羅ちゃんは隣に腰掛けてきた
え、伽羅ちゃんが隣座ってきたんだけどなんで?
馴れ合うつもりはないっていつも言ってるよね?
馴れ合いに来たのか?
「ううん、違うの、色々思い出してたの。伽羅ちゃんは、どうしたの」
「酔い覚ましに来ただけだ。珍しく光忠が酔っ払って、俺にダル絡みしてくるから逃げてきたに近いか」
「なにそれ」
吹き出して笑うと伽羅ちゃんは私の方を見てきた
「あんたは笑っている方がいい」
!?!?!伽羅ちゃんが、デレた????
びっくりしすぎて固まってると伽羅ちゃんは私の頬を触ってきた