第42章 歓迎と戸惑い
「ここにいる奴らはアンタのこと嫌っていない。俺もその一人だ」
「…ありがと。元の世界に対して未練がましいよね。みんなの主であり審神者なんだから」
「そんなことはない、仕方の無いことだ。だが、過去に戻ってやり直したいという気持ちはあるか?」
「……ないって言えば嘘になる。でも、戻ったところで同じ選択すると思うし、今がよければ私はそれでいいと思う。終わりよければすべてよしって言うでしょ?でも、やり直したいって気持ちが芽生えたらその時はその時だよね」
「なんだそれは」
まんばちゃんはそう言って笑った
「主さーん!ボク達のところにおいでよ!」
少し離れたところから乱くんの声が聞こえた
顔を向けると乱ちゃんが酒瓶片手に手招きしている
「乱が呼んでる、行ってやれ」
「まんばちゃんは?」
「俺のことは気にするな」
そう言って、私の背中を押した
押された背中の温もりを感じて、飲まされる覚悟で粟田口が集まる席へ行って座る
「主様、これどうぞ」
「ありがとう」
意外と飲まされはせず、五虎退がご飯を盛りつけて渡してくれた