第4章 やってしまった
風呂を出て着替えて、どこに行くとも何も決めずに散策をしつつ、心を落ち着けることにした。
宗近とヤってしまった事実に頭を抱える。
酒を飲んでいたといえど、流されてヤるなんて…しかもナマで……昔と何も変わらないじゃないか。
昔もバーで飲んで酔っ払った勢いで、好きでもない人と一夜の過ちを犯したり、一時期はそういうことをするだけのお友達もいた。
そしてその友達とも酒を飲んで、そういうことをしたはいいけど、何回も会ううちに彼女持ちが発覚して、その友達のことが好きになりかけてて泣いて、でも会いたいからまたあってヤって、という負のループをしていた事まで、今回の出来事でほじくり返された。
過去の出来事と、今回の宗近とのことが頭いっぱいに出てきて、落ち着くどころじゃない。
嫌なことばかり思い浮かんできたわ
つかあん時はまじビッチじゃねーか!!!!
私ずっと清楚貫いてたのに!!!!
なんであの時あんなビッチだったの!!?
あれか、遠距離になるからって当時付き合ってた彼氏に振られて、一人知らない土地で社会人一年目を迎えたから人肌が恋しいってやつか?
心の中でそう思いながらうわーっと叫びながら廊下を無我夢中で走る奇行に出た。
傍から見たらただのイカレてる不審者に思うだろう。だがそんな私はここの本丸の主ということに変わりはない。
ごめんなさい、こんな主でと心のうちで謝罪した。