第3章 ※酒を飲まなきゃやってられない
呼吸が整わないまま力尽きた私を宗近はギュッと抱きしめてきた
行為が終わったあと抱きしめてきたのは彼が初めてだった
そして目が合いキスをする
「すまんな……だが酒には気をつけてくれよ?」
「……はい、気をつけます……赤ちゃんできたら、どうしよ」
避妊具をつけない行為が初めてで、不安に思ったことが口から零れてしまった
「その時は責任取るさ。主とのやや子はさぞ可愛らしかろう……さて、風呂にでも行くか」
彼は愛おしい人を見るような目で私を捉えてそう言う
そして抱きかかえられてお風呂へ連れていかれた
「こっちが女湯になっている。では、また……後でな」
「……はい」
脱衣所に着ていた服を置いて扉を開けると露天風呂になっていた
なにこれ旅館かな
露天風呂だしシャワーあるしなにこれ
やばくね
そう思いながらシャワーを浴びる
中に出された液を掻き出すも、少し感じてしまい声が漏れた
「佳奈、声が聞こえてきたぞ」
「宗近!?」
声が聞こえたと思って天井を見渡すと、天井には男湯との仕切りがなかった
「感じたのか?」
「宗近が出すから!もう……」
「おっと誰か来たようだ」
彼はその言葉を最後に黙った
私はそそくさと髪と体を洗って風呂の中へ入る
疲れが抜けていくような感覚になって、とても気持ちよかった