第37章 ※独占欲
「僕は、主を僕だけのものにしたいと思ったんだ……主が画面の向こう側にいた時に、よく僕のこと好きって言ってくれて、それが本当に嬉しくて。そしてとうとう抑えきれなくて、主のご飯に薬を盛ったんだ」
燭台切のその言葉に長谷部は目を見開いて、次の瞬間には凄まじい打撃音が鳴った
「貴様っ」
「お、おい、何をしているんだ」
歌仙が湯のみと急須の乗ったお盆を持って部屋の前へ来ると、長谷部が燭台切の胸ぐらを掴んで頬を殴り、宗三が長谷部の頬を殴って止めに入る光景が目に飛び込んできた
「長谷部、貴方も少し頭を冷やしなさい。燭台切もです。歌仙、主のことは頼みました。僕はこの2人を連れていきます」
「あ、ああ」
「それから…」
宗三は歌仙に耳打ちをして、長谷部と燭台切を立ち上がらせ元来た道を戻って行った
佳奈がどんな状況に置かれているか宗三に知らされた歌仙は戸惑いを隠せなかったが意を決して襖を開けた