第34章 伊達男
「主、起きて」
「……」
「ほら、起きて。起きないと犯すよ」
耳元でとても低い声で囁かれて飛び起きた
目の前には笑顔の光忠がいた
いやあの心臓に悪すぎるでしょ
「光忠エロすぎなんだけど。どこでそんな言葉覚えてきたの?」
「さぁどこだろうね。前も同じこと耳元で囁いたことあるんだけどなぁ」
「え!?いつ?」
「酒に酔って寝て気づかなかったのかな」
満面の笑みを浮かべたままそう言い放った
ってことは光忠に襲われた時か!?!?
「思い出した?」
「………はい……………起きます。起きるから」
あの時のことを思い出して顔から火が出そうなくらい熱くなった
「はは、顔真っ赤。さ、ご飯作ってあるから早く広間来てね」
光忠はそう言ってわたしから離れて出ていった
朝から低音ボイスは辛い
光忠の声本当に低いし何であんなに色気があるんだろ
そう思いながら支度して広間へ行った