第32章 約束は守りましょう
少し時間差で広間へ行くと皆こたつに入って温まっていた
「あるじさん来るの遅いー。ほらここ、座ってよ」
広間へ行くと乱くんに声をかけられそこへ向かった
「何してたの?」
膨れっ面になって乱くんが話しかけてきた
「ごめんなさい。本当は全部の部屋回ったあと、乱くん達の部屋に行こうとしたんだけど、いろいろあって、行けなくて………」
「乱、大将も大変なんだからそんな責めたらだめだ」
「まぁそうだよね、ごめんねあるじさん」
言えない、兼さんとヤってましたなんて言えるわけない
謝るのはこっちだよ乱くん…………
「本当に約束守れないなんて失格ですよね」
「乱のせいで大将が落ち込んでるじゃねーか」
いやいや乱くん悪くないよ
ビッチなわたしが悪いんだよ
あぁ、言えないのがもどかしいけど言ったら完全に終わる
「大将、ほら元気せって。ミカン美味いぞ」
薬研くんにミカンを差し出され受け取って皮を剥いて食べる
それにしてもこたつに入ってミカン食べるなんて幸せだ
「あるじさん、ここでボク達と一緒にご飯食べてくれたらいいよ。一緒に温まったことにもなるし」
乱くんにそう言われて同じこたつでご飯を食べることにした