第28章 寒い時こそ火には気をつけよう
「主さん!ありがとうございます…謝ることなんてないんですよ。全ては兼さんの不注意なんですから」
「いや、服だけにかけるつもりが、すみません、気が動転して……」
「いや、助かった……主は悪くねぇよ。にしても国広まで気が動転してたな」
「仕方ないですよ!だって、兼さんが焼けて居なくなったら…僕………」
「焼けてねぇよオレは!!泣くなよ!とりあえず一風呂浴びてくるとするかな」
「なら僕も行きます!」
「着いてこなくていい」
「いや!行きます!どこまでも!!」
堀川くんと兼さんの押し問答が始まり、とりあえずわたしと歌仙さんは部屋をあとにした
「風流どころではないじゃないか……」
「何があったらああなるんですかね…………」
「風流を感じるためとはいえ、使い方を1歩どころか5歩間違えた結果だろう。同じ之定とはいえああも道を踏み外すとは思ってもみなかった。後で僕がみっちり使い方を教え込んでおくから主は安心していてくれ」
下手して焼けて刀剣破壊なんてシャレにならないから歌仙さんのその言葉に心強さを感じてお願いした