第17章 喰い返す騎士
「後処理は道端が率先してやってくれ。倉元、頼んだ。」
「はいはーい。」
倉元には何を頼んだのやら。
丈さんが私を見る。
「有馬さんとの話があったから。」
『はい?ああ、手合わせの。』
「だからいらないことを言ってしまった。すまなかった。羽赫だったのに前に行かせてしまった。」
『いえ、でも何か掴めそうな気がします。』
「それなら良かった。きちんと治せ。クインケはまた考えよう。」
はい、ありがとうございます。
小さな声になってしまった私の頭を、丈さんは少し雑に撫でていった。
「俺はCCGに戻る。」
倉元と私はここで終わり。
頑張ったから帰って良し。
この家からの撤退も明日でいいかな、もうお風呂入って寝たい。
そう思った時、倉元に腕を引かれた。
「あのさ、今から俺の家来ない?」