第15章 熱に引きずり込まれる 【R15】
くらもと、もうやめてくれ、ほんと…
倉元は手の広で私のまぶたを閉じた。
一体どうしたのかと思ったら、なんと倉元がゆっくりと腰を動かし始めた。
左手で私の太ももの付け根を掴んで、右手で私の手を握ったまま。
ちょ、まって、ほんと。
スピーカーの嬌声に合わせて倉元が動く。
おかげで私の体も動くし、部屋を満たす声は自分の声にかなり近いし。
頭おかしくなりそう、丈さん、助けて。
こんなの琲世くんと練習してないのに。
薄っすらと目を開けて、私は激しく後悔した。
倉元が色っぽく口を開けて荒い息をしているし、なにより、倉元の股間。
勃ってる…?
そりゃそうだ、女の子組み敷いてわざとエロい声出してたらそんな気分にもなる。
っていうか不可抗力かもしれないけど倉元、私に擦り付けてない?さすがに角度的に違うよね?
倉元が股間を凝視している私に気がついた。
「ちょ、#ユウ#っ、、!?」
『うぁ…。』
すごく気まずい雰囲気が流れる。
咄嗟に倉元が握っていない方の手で股間を掴んでしまった。
「ぅあ…?!あっ…あ、まって、あ、っ…!」
そのまま下着越しに優しく擦ると倉元が口に手を当てて仰け反る。
なんでこんなことやってんだろ、でも楽しい。
無線のスイッチを入れたら、倉元の喘ぎ声、丈さんに聞こえちゃう。
今からSSレートと戦うとは思えない乱れようだ。
「やばいって、#ユウ#…あっ…ちょ…!」
『出す?』
すごい普通の声を出してしまった。
あれ、これスピーカーの方と合ってる?合ってない?今のダメだった?
「出る、中に出すっ…!」
口ではそう言いながらも倉元はめちゃくちゃに首を振っている。
でもここまで来たら出さないと気持ち悪くない?
手の動きを速めながら上体を起こすと、焦った顔の倉元が救いを求めるように私の顔を見てくる。
ギュッと握りこむと倉元は目を見開いて倒れこんできた。
震える倉元の背を撫でながら、後ろ手でベッドサイドのテッシュを取る。
倉元がそれを素早く掴んだ。
でもこれテッシュで受けるならモロに出さなきゃダメじゃない?さすがにそれは…
そう思った瞬間、倉元にベッドに突き飛ばされた。