第2章 平和の都へ
「っく…!」
「……ふぅ。大丈夫ですか?沙霧」
「…う、うん」
ギチギチと頼久の刀を受け止める風早の顔は爽やかで、ちらっと後ろにいる沙霧を見る。
沙霧はゆるゆると頷いて、それに風早は微笑む。
難なく受け止められ、しかも余裕な相手の態度に、頼久は力をさらに入れる。
「このぉっ!」
「か、風早!」
「大丈夫ですよ」
「でも……(2人とも本物の刀を持ってる。大丈夫かな?風早…)」
初めて逢って、そんなに経ってはいないのに心配している。
でも、そんなの関係ない。
心配なのは心配なのだから。
「なんなの……」
(ここは………)
「(……こいつ…強い……っ)」
「(この青年、いい腕してますね…)」
「(風早……?なんか、嬉しそう?)」