第1章 bitterな現実→チャンス到来!?
入学はすることができたものの、わたしの声優としての成績は最悪。
演技力がない。
声に力がない。
もっと役に入り込め。
ずっと怒られっぱなしで、周りからも白い目で見られで最悪の高校時代を送った。
確かに最悪だったけど、嫌だった訳じゃない。
宮野さんと同じラインに立つため。
そう思ったら何でも耐えられた。
そんなわたしでも唯一、秀でた才能がある。
それは、歌。
宮野さんみたいに、と毎日歌い、研究し続けてきた。
だって、上手に歌えないと宮野さんに失礼だからね。
歌ってた曲は宮野さんのばっかだったし。
そして、その特技があったおかげで、ギリギリ声優になることができた。
これは、奇跡に近いことだと思う。
いや、奇跡だ。
だって、声優として史上最悪の成績だったと確信できるもん!