第1章 bitterな現実→チャンス到来!?
藍条美咲さん·····。
タイトスカートのスーツがよく似合いそうな人だと思った。
感想が親父くさい?
だって、本当にそう思ったんだもん!
いいじゃん!個性的でっ!
なんて、わたしが心の中で誰かと喋っていると、今まで後ろで黙っていた彼····下野さんが控えぎみに手をあげる。
「あの·····なんで、僕も呼ばれたんですか·····?」
ああ、そういえば!
わたしと下野さんが社長の次の言葉を待つ。
「実は律華にアニメの主演のオファーが来たの。そして、その幼馴染み役が下野くん、あなたよ」
あ、社長は話さないんだ·····。
社長の代わりに藍条さんが全て答えてくれた。
そして、話が終わってしばらくたってから、わたしはようやく理解が追いついてきた。
『ええっと、アニメの主演にわたしが·····って、えええええっっ!!』
だって、今までむちゃくちゃ脇役しかしたことがなかったんだよ!?
それも、1、2回ほど!
『なっ、なななななななんで、わたしがっ!?』