第7章 更木の剣八
その後私たちはさっきの弓親との約束を果たすべく、さっきの場所に戻った。
『おーい!弓親ーー!!』
まだ倒れている一角とその隣にいる弓親が見えてきたところで、私が大声で叫ぶと弓親がこちらに気づいた。
「華!戻ってきたんだね?!」
『当たり前じゃない!約束したでしょ?一角の傷、すぐに治すわ』
「…ありがとう」
私は一角の傷治すためにすぐ側に近寄って、斬魄刀を抜いた。
『奏でろ『玄武』』
解号を唱えると、斬魄刀は美しい縦笛に変わる。
玄武の能力は治癒。笛を奏でることで治癒対象者に癒しの木であるを絡ませて傷を治すことが出来る。
これがまたかなり凄い能力で、本人曰く「死者を蘇らせる以外なら、何だってできる!千切れた腕だってすぐに繋げられるぞ!!」だそうだ。
すぅと息を吹き込むと笛からは美しい音色が響き、その音色に呼応するようにが一角に絡みつきあっという間に傷は治っていった。
「…………美しい」
弓親が感嘆の声を漏らす。
「やっぱり姉さんの斬魄刀はいつ見てもすごいや…」
そうこうしている間に一角の傷が治りきったので、私は斬魄刀を元に戻した。
『…ふぅ』