第4章 新たなる
『尸魂界と現世の魂魄の量のバランスが崩れると、世界の危機にもなるの…だから、とっても大事なお仕事!ついでに言うと、虚にもいろいろあって、普通の虚よりも大きな大虚(メノスグランデ)っていう種類もある。けど、この話はまた今度!休憩にしよっ♪』
「はーいっ」
『はいこれ!』
「なにこれ?」
『金平糖ってお菓子!甘くて美味しいから食べてみて?』
「パクッ……甘〜い!!すごく美味しい!」
『良かった〜ほら、疲れた時には甘いものをっていうでしょ』
「うんっ!ありがとう、お姉ちゃん!!」
『どういたしまして!
さて、じゃあ私はちょっと1人で修行してくるね〜』
「いってらっしゃ〜い」
蘭がいるところから自分がいつも修行している場所までは少し歩く
『毎日の修行の成果もあって、刀の重さとか扱いにもだいぶ慣れてきたし、実際に相手がいたらもっといいんだけどなぁ〜』
ちょっとした希望を呟くも、そんな簡単に相手が見つかれば苦労はしない
«それならばその相手、私が務めよう……うまそうな小娘よ»
『…っ!!!虚!!』
«久々にうまそうな餌に巡り会えたわい…邪魔な死神どもが来る前に頂くとしようかのお»
いきなり背後から現れた虚
(しかも…かなり強い……)
『ただの小娘だと思わないでくれる?あなたくらいなら私でも倒せる』
震える手に気づかないふりをして
刀を構える
«少し腕に自信があるからと言って………図に乗るなよ小娘がァァ!!!!»
怒りの形相で向かってくる虚
『はやッ…』
予想を上回る速さ
でも……なんとか追えるっ
ガキィィン
虚の鋭い爪と華の刀が激しく火花を散らしながらぶつかる
ぎりぎりで虚の攻撃を受けながら戦い続け、1度お互いに間合いを取る
『ハァ…ハァ……』
«この程度で息があがっているようでは、時間の問題だな»
(悔しいけど言う通りだ、経験の差がありすぎる…実力もまだまだ相手が上…)
«終わりにしようかッッ»
ここ一番の大技が繰り出される
(ヤバイ…避けきれないっ)
瞬間、流れる走馬灯
こんなところで死ぬなんて…
嫌だな