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君に伝えたかったこと

第3章 再会


はじめましてと言ったその声は黒く、今にも殺されるようだった。

魂など、もうすでにないのだが。

だが、怒っている雰囲気はなく、誘惑するような黒い声だった。

「はじめましてじゃないですよね、元“神様”。」

「神は悪魔に、天使は堕天使に。天使だったお前は今は堕天使ですね。元“天使”さん?」

ふざけた口調。神の中でもかなり悪をしていた長男、オソマツ。

名前の通りお粗末な神で、彼が地獄に堕ちて哀れむ奴などいなかった。

だって、優秀なカラマツとチョロマツを差し置いて、自分だけ遊んでいたから。

天界で優秀ではなかったイチマツとオソマツ。
二人は天界の嫌われ者だった。

特にイチマツは、天使の中でも純粋で、優秀だったジュウシマツでさえも、嫌われてしまったから。

「どーお?堕ちたてのきぶんは?」

「最高の気分だったよ。そっちこそどうなの、堕とされた筈の弟がこっちにきた気分は。」

「別にお前を恨んじゃいねぇよ。むしろ感謝したいくらいだ。馬鹿真面目な天使達と違って、ここじゃ自由にし放題だからね。」

「あっそ」

感動の再開だと言うのに、何だか素っ気ない。

まぁ、別にいいか。オソマツ兄さんらしいや。
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