第6章 親交
シスターのコバルトブルーの瞳が、カラマツを捉える。
………あ、そういうことか。
シスターも、元は天使だったのか。
自分と同じ、人間を望んだ。
「君も…」
「気づいてくれないから寂しかったですよ?カラマツ様。」
紅花の唇が、横にひきつる。
天使だったのか。
神と天使が、こんなにも近い存在だったなんて。
人間を望んだ天界の者が、自分だけじゃないことにカラマツは喜びを覚えた。
__ひとりぼっちじゃ、なかったんだ。
「君の名は?」
其れが嬉しくて、カラマツは、シスターに名前を聞いた。
「………ミカエルです、カラマツ様。」
ミカエルと名乗ったシスターは、孤独だったカラマツの心を
「ひとりじゃない」と言うかのように抱きしめた。