第35章 (好き)(AN)
胡座をかいていた俺の足の上に
相葉さんの頭がちょうどおさまる。
空気を読んでいるのか
たまたまなのか
いきなりこんなことしたのに
相葉さんは何も言わずに
俺をじっと見つめてきた。
相葉さんの頭を撫でながら
俺も見つめ返す。
たった、これだけのことで
涙がこぼれそうになったから
慌てて顔を上げた。
『かず?』
相葉さんの手が
俺の頬に触れる。
そのまま、少し屈んで
相葉さんの頬にキスをした。
だけど、
唇に、したくて
ちゃんと、キス、されたくて、
相葉さんの頭の下から
ゆっくりと足を抜いて
相葉さんの顔の横に自分の顔が来るように
寝転がった。
お互いの顔が逆さまに見える状態。
相葉さんの方を向くと
相葉さんも、同じ体勢をとって。
さっき引っ込めたはずの涙が
また出てきて
目の前にいるはずの相葉さんの顔が歪む。
『…泣かないで、かず、』
「相葉さん…
ま、さき、、まぁくん…」
好き
って言おうと口を開いた瞬間、
相葉さんの唇が俺のに触れて
そのまま、舌が入ってきた。
「んっ、ぅ」
変な体勢だからか
うまくキスができない上に
お互い横向きに寝転がりながらで
とめどなく溢れる唾液が
シーツに染み込まれていく。
相葉さんの唇が離れた。
目を開けると
相葉さんの首筋しか見えなくて。
突然相葉さんに腕を引っ張られて
いつもの体勢で向き合った状態になった。
『ねぇ、いいの?』
…相葉さんは俺の腰とか体調とか
諸々を気遣って
セックスは1回につき1回って
してくれてるのかもしれないけど。
俺はもっと抱かれたい。
相葉さんが
俺のことこんなに愛してくれてんだって
カラダで、実感したい。
意識が、飛ぶくらい
激しくされたい。
相葉さんになら
どんなことされても平気なの。
だって、…好きだから。
「…ね、
…
…
好き、ぁっ」