第30章 寝てる(AN)
「…ただいまぁ」
家に帰ると
部屋は真っ暗で。
だけど、人の気配を感じて
ゆっくりと
リビングに向かうと
リビングのソファで
猫みたいに丸まって寝てるにのがいた。
今にも手から落ちそうになってる
DSの電源はついたままで。
ゆっくりと
にのの手から取ってセーブして、
丁度にのの顔が
間近に見える位置にしゃがんだ。
今日はにのと2人で
あるバラエティ番組の収録で。
疲れたのかな?
色々あったもんね。
優しく、指で頬を撫でる。
薄く口が開いてて、
頬から指を滑らせて
唇をなぞる。
あー、かわいいなぁほんと。
そっと瞼にキスをして。
起こさないように
タオルケットを掛けて。
もう1度、
今度は唇にキスを落として。
リビングを後にした。