第45章 始まり(AN)
あぁ、そっか
そうだったんだ。
俺、相葉さんのことが、好きだったんだ。
今まで相葉さんに対して感じてた感情の意味が
ようやく分かって、
一気に力が抜けて
ソファにぽすん、と座った。
「ね?好きでしょ、俺のこと。」
自信満々に
俺を見下ろす相葉さん。
相葉さんの顔をよく見たくて、
今度は俺が相葉さんの腕を引っ張って
相葉さんを隣に座らせた。
「…俺、気づくの遅かった?」
「遅すぎ。
俺がどんだけ待ったと思ってんだよ。
にのが自分の気持ちに気づくまで
待ってるつもりだったけど…」
「うん」
「確信はあったから、いいかなって。」
「…俺、ほんとに相葉さんのことが好きなの?」
「好きだよ。
考えてみろよ、自分の行動とか色々。」
「…ね、さっき、キス、したよね」
「うん、」
「……もっかい、してよ」
「にのから、好きって言ってくれたら
してあげる」
改めて
相葉さんの顔を見る。
…かっこいい。
左手を
相葉さんの頬に添えて
右手で相葉さんの長めの前髪を
目にかからないように流す。
そのまま
その手をすべらせて
キリッとした眉毛を
高い鼻筋を
唇を撫でる。
相葉さんの肩に
おでこを預けて囁いた。
「……………ずっと、好きだった、」
「…知ってた」
相葉さんは、俺の肩を掴んで
ゆっくりと自分から離すと
微笑みながらキスをした。