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【暗殺教室】たかが私、されど私。

第6章 いざ、School Trip!



班行動の時間になり、落ち着かない、私。

だってカエデちゃんの班には赤羽くんがいるんだもの。

いつ爆弾発言をかまされるかわかったもんじゃない。

目が合うたびに悪戯っぽい笑みを浮かべるし…。


「一体、私をどうしたいのよ…。」


小さく呟いてみたけど、赤羽くんについて全然知らないから、

これからどうされるのか全然予想もつかない。

怖いというか、何というか…

今まで感じたことのない感情が

私の中を行き来する

そんなことを思いながら、

京都の昔懐かしい雰囲気の中を班の皆と歩いていると、


「さっきからずっと俺のこと見てるけど、

何か言いたいことでもあんの?」


突然、赤羽くんが私に尋ねる。


「わわわ、わかってるくせに…。」


“手短に会話を終わらせたい”

という気持ちが強くなってしまったのと、

急に話しかけられたものだから

どうしたらいいのかわからなくなってしまって、

私はそれしか言い返せなかった。


「そういうとこ、自分に正直になれないよね。」


えっ。

私は、自分のやりたいことをしているだけ。

嘘だとか正直だとか、考えたことすらない。

何でこの人は、不思議なことを言うんだろう。


「わ、私は、そんなつもりはない…けど。」

「南風野さん、実は僕も思ってたよ。」


そう言ったのは意外にも潮田くんだった。

潮田くんとは、挨拶を1、2度交わしたくらいで、

特に込み入った話も、通常会話ですらしていないのに。


「あ、あの、だだ、大丈夫だから。

それより、せっかくの修学旅行なんだから、楽しまないと…ね?」


その場をしのごうと、あはは、と照れ笑いをして、とっさに誤魔化す。

すると…


「そうやって、すぐ自分から逃げようとする。」


赤羽くんが、今までとは違う、

低いトーンで言った。


「自分と向き合わないで、自分に嘘ついて…

今のあんたは何者なの?」

「ちょっと、カルマくん、そんな別に…」

「茅野ちゃん?今、俺は穂乃花に聞いてるから。」


カエデちゃんが、かばってくれようとしたのも

赤羽くんには効かない。

杉野くんと奥田さんと神崎さんは、

突然起こったこの事態に動揺を隠せず、オロオロとしている。


「前も言ったとおり、赤羽くんには関係ないことだから…。」

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