第6章 いざ、School Trip!
「南風野、改めてよろしくなっ!」
新幹線に乗った私達。
私の座席は、前原くんの隣。
「うん、よ、よろしくね…。」
でも、やっぱり男子の隣となると、
気まずくなるな…。
「前原、向こうで誰か呼んでたよ。」
えっ。誰!?
いきなり声が上から降ってきた。
「ま、マジ?悪いな、南風野、ちょっと行ってくるわ。」
「え、あっ、うん。」
誰だか知らないけど、
この気まずい状況を壊してくれて
ありがとうございます!!
……と、思いきや…、
「ふぅ、お邪魔しま~すw」
げっ。赤羽業くん…。
赤羽くん、いきなり馴れ馴れしくて、ちょっと苦手。
っていうか、な、何で?
「あ、赤羽くん、どうして…?」
「うん?何となく。」
「何となくって…。」
「何?俺が隣りにいたら、迷惑なの?」
「い、いえ、別にそんなんじゃ…」
「じゃあ、いいよね。」
「は、はい…」
本当にこの人何考えてるかわからない。
私なんて、隣に誰かいるっていうだけで
どうにかなりそうなくらいなのに…。
しかも異性とか…きつい……
「ねえ。」
「な、何でしょう…」
いきなり話しかけてくるし…。
しかも、急に真剣な表情で顔見つめられて、
一体何なの…??
「何をそんなに隠してるの?」
えっ…。
誰にも聞こえないくらい小さな声で、
そっと私に囁いた。
「や、やだな、べ、別に、何も隠してなんか…」
「そうやって、作り笑いしてるの、バレバレだよ?」
え…。
「あ、あったとしても、赤羽くんには関係ないよ…。」
「そっか。」
…あれ?納得してくれた?
この人ならてっきり、
しつこく聞きまくるかと思ってたけど。
「まあ、C組で何かあったとか、
そういうの聞きたかったわけじゃないし。」
「えぇぇっ!?」
「あ、図星~?」
…こいつ、本当に……
「わ、私の何を知ってるっていうの…?」
「さあね。それ言ったらこの先つまんなくなるじゃん?
まあ、仲良くしてよ、穂乃花。」
「あ、ちょっと…。」
赤羽くんはさっさと自分の席に戻ってしまった。
何なの、アイツ……