• テキストサイズ

(R18) 行かないで青春 (HQ)

第6章  だから俺だけをずっと (R18:及川徹)




「……ちょっと、コンビニ、に」


 そう答える私の声が掠れてしまうのは、お酒のせいなのか、この震える胸の内のせいなのか。

 それは定かではないのだけれど。


「だめ、……行っちゃやだ」

「大丈夫だよ、お店すぐ近……っん」


 強引にすくい取られる顎。
 なにも言わせまいと降るキス。

 紡ぐはずだった言葉の続きは、熱を帯びた彼の口内へと絡めとられていった。お酒の味。ちょっとだけ苦い。


「……っは、……ん、ぅ」


 身体は後ろから抱かれたまま、顔だけを斜め上に向けてキスを受けとめる。

 ピンと張った私の首筋に、彼が触れた。

 つ、指でなぞられる感覚。
 くすぐったさを覚えて身をよじると、これ幸いとばかりに徹くんが私の前後を反転させる。

 今度は正面から向き合うかたちで、彼の腕のなかに閉じ込められた。


「ん、徹、くん……苦し、」


 足りなくなった酸素を補おうとキスを遠ざけるが、彼がそれを許してくれるはずもなく。

 逃げれば追われて。
 背ければ正される。

 彼のなめらかな舌に幾度と舐られた私のそれは、ついに、抵抗をやめて自らを差しだした。

/ 454ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp