第5章 吐息を華に、恨みを添えて (R18:澤村大地)
ベッドに沈んだ身体。
改めて彼を見上げて、思う。
大地さんってこんなに格好良かっただろうか。私の肌を舐る舌は、こんなにも熱かっただろうか。今までの彼が、これまでのセックスが、思い出せない。
思い出せないくらい、今がいい。
「あ、っん……大地さん」
乳輪に沿うようにして這うキス。くるくると恥ずかしい凸起を弄ぶ、彼の舌。
時折される甘嚙みに、腰が疼く。
こんなふうに焦れったい愛撫、されたことがない。私の反応を逐一愉しむような彼の視線。すごく、いやらしい。
「……っあ、……!」
助骨のあたりに添えられていた手が、腹部を伝って秘部へと辿りついた。
すでにショーツを脱がされていたそこに、節だった指が触れる。くに、と花芽を摘まれる。そのまま指腹でこねられて、思わず腰が弓なりになった。
一段と、彼が愉しげな顔をする。
私の乳房に触れていた大地さんの唇が、今度は耳たぶにキスをした。
「──濡れすぎ」
甘く囁かれて、背筋が震える。
ちょっと掠れた低い微笑。
こんな笑い方もできるなんて、知らなかった。
新しい彼の魅力に、その艶に、ずぶずぶと囚われていく。