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(R18) 行かないで青春 (HQ)

第20章 最愛(Moulin Rouge完結篇)




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  【BLOODY BLUE:trust】



 絶望の先には何がある?

 ひとり、そんなことを考えていた。営業終了後の店内。洗いかけのカクテルグラス片手に、スマホの画面を見やる。

 バーカウンターに立てかけた5.5インチのなかで、綺麗めの女子アナウンサーがとあるニュースを読みあげていた。

 この子、もっと化粧薄いほうがいいのにね。ちょっと残念。


「今回の鷲匠氏逮捕を受けて、指定暴力団白鳥沢組は解体を余儀なくされました。しかしこれは実質上の解体に過ぎないと専門家は述べており、分散した勢力は──……」


 陥落した王者。
 まさに、絶望。

 彼らは今何色の世界を見てるのかな。

 ドブ川のように濁った色?
 薄汚れた血飛沫の色?

 別に、何色だっていいけどさ。

 きっと俺の見てる色と大して変わらない。この世界はどこまでいっても灰色だ。味気なくて、つまらなくて。

 でもね、最近思うことがある。

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