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(R18) 行かないで青春 (HQ)

第20章 最愛(Moulin Rouge完結篇)



 聞きたいことばかりだよ。
 話したいことが、囁きたい言葉が、消しても消しても暗闇に浮かんでくる。




 いま君は、何をしていますか。

 ちゃんと、笑えていますか。






 ──……幸せ、ですか。







 小さな小さな窓から、すらりと一筋の光。どうやら日が昇るらしい。

 夜が、終わるのだ。
 君を想い迎える朝。

 あれから何度こうして迎えただろう。
 あと何度、こうして迎えるのだろう。

 俺は、願う。

 たったひとつの願いを。
 来る日も、来る日も。





 どうか、どうか、君が幸せでありますように。心から。





 朝陽すら冷たい檻の中。
 再度墜ちた絶望の淵。

 目に映る全てが鉛色の、この世界の片隅より、──愛を込めて。

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