第18章 陽炎(R18:カレカノ理論III)
どう、しよう。
押し倒してしまってから気付いた。
私、すごく恥ずかしいことしてる。かああと頬に熱が集まってくる。
両脚で跨いだ彼の、がっしりした腰。
両手を添えた胸板なんて、目眩がするくらい硬くて、男らしくて。
「……絢香、……?」
大好きな光太郎の瞳。
私を、ジッと見つめてる。
ああ、顔が熱い。
熱くて仕方ない。
恥ずかしい。
心臓がうるさい。
どきどき、どきどき。
鼓動が、鳴り止んでくれない。
「……光、太郎、あのね」
「……ん、なに、絢香」
「今日は、私、が、してあげたい」
「……? ……え!!?」
私の言わんとしていることを理解した彼は、元々まん丸な瞳をさらに丸くして驚嘆した。
途端に赤くなっていく光太郎の頬。
月明かりがなくても分かるくらい。
私たち、二人とも、顔真っ赤だ。